第62回ヒホン国際映画祭
ユース審査員最優秀長編映画賞 受賞!
世界の映画祭で注目の異才・金子雅和監督最新作
川を、時を、さかのぼっていく——
CG ⼀切なしの圧倒的なロケーションを捉えた場⾯写真解禁︕︕
多彩な顔ぶれのキャストも明らかに︕
この度カルチュア・パブリッシャーズ配給『光る川』が2025年3⽉ユーロスペースにて公開することが決定いたしました。
本作は、『アルビノの⽊』『リング・ワンダリング』など国内のみならず海外映画祭でも多数受賞の異才・⾦⼦雅和監督の最新作。⾦⼦監督は、川や⼭といった圧倒的なロケーションと⺠俗学・美術等に裏打ちされた世界観により、現代⼈が忘れかけている⾃然への畏怖や⼈間の根源にある⽣命⼒を描き出す作⾵で知られている。初⻑編となった『アルビノの⽊』(2016) 9カ国の映画祭で20 受賞、第2 作『リング・ワンダリング』(2021)はインド国際映画祭で『あにいもうと』の今井正監督、『鉄道員(ぽっぽや)』の降旗康男監督に次いで⽇本⼈史上3⼈⽬となる最⾼賞(⾦孔雀賞)を受賞している。
今回の舞台となるのは、⾼度経済成⻑の始まった1958 年。⼤きな川の上流、⼭間の集落で暮らす少年ユウチャ。⽗は林業に従事し、⺟は病に臥せっていて、⽼いた祖⺟と暮らしている。まだ⾃然豊かな⼟地ではあるが、森林伐採の影響もあるのか、家族は年々深刻化していく台⾵による洪⽔の被害に脅かされている。夏休みの終わり、集落に紙芝居屋がやってきて⼦どもたちを集める。その演⽬は、⼟地にずっと伝わる⾥の娘・お葉と⼭の⺠である⽊地屋の⻘年・朔の悲恋。叶わぬ想いに打ちひしがれたお葉は⼭奥の淵に⼊⽔、それからというもの彼⼥の涙が溢れかえるように数⼗年に⼀度、恐ろしい洪⽔が起きるという。紙芝居の物語との不思議なシンクロを体験したユウチャは、現実でも家族を脅かす洪⽔を防ぎ、さらには哀しみに囚われたままのお葉の魂を鎮めたいと願い、古くからの⾔い伝えに従って川をさかのぼり、⼭奥の淵へ向かう・・・
無垢な少年の眼差しに映る、⾃然への畏怖と現代化への分岐点。少年が⽬撃する⾥の娘と⽊地屋の⻘年の関係性には、⽀配的な社会制度から解き放たれた世界へ向かおうともがく様が描写され、疲弊する現代⼈への原点回帰的なメッセージが秘められている。
物語の根幹を⽀える⼥性・お葉を演じるのはNETFLIX『シティーハンター』くるみ役で注⽬を集めた華村あすか。お葉との悲恋の相⼿・朔にモデルとしてのみならず2022年NHK 朝の連続テレビ⼩説「舞いあがれ︕」章兄ちゃん役などで俳優としても活躍の場を広げている葵揚。物語の眼差しとなる少年・ユウチャとお葉の弟・枝郎を⾦⼦監督の師である瀬々敬久監督の作品『春に散る』にも出演した⼦役の有⼭実俊が⼀⼈⼆役で演じている。また、⾜⽴智充、堀部圭亮、根岸季⾐、渡辺哲といったベテランから、⾦⼦作品に⽋かせない⼭⽥キヌヲ、そして『リング・ワンダリング』に続く出演であり、現在⽇本映画に引っ張りだこの俳優・安⽥顕まで、多彩な顔ぶれが揃った。
原作は岐⾩出⾝の作家・松⽥悠⼋の「⻑良川 スタンドバイミー⼀九五〇」。⾦⼦⾃⾝⻑編映画としては初めての原作ものとなったが、⻑良川流域の⼟地・⺠話・伝承からインスピレーションを受け、物語を⼤きくふくらませていった。撮影は2023年9⽉、全て岐⾩県内で⾏われた。いつも凄みのあるロケーションで⾒るものを圧倒する⾦⼦作品、それは監督⾃⾝が何度も⾜を運んで探し出すもので、今回もそうしたロケハンが数⼗回にわたり繰り返された。深く引き込まれそうな⽔辺、近寄りがたさすら感じさせる洞窟や滝、悠久の時を刻む⼭々の情景など、CG ⼀切なしの神秘的な⾃然が物語を彩る⼤きな要素となっている。そんな作品世界に寄り添う⾳楽は、細⽥守監督作品や瀬⽥なつき監督『違国⽇記』などを⼿掛けてきた⾳楽家・⾼⽊正勝が書き下ろし、繊細に演奏している。本作はスペインで最も歴史ある映画祭のひとつであり、過去アキ・カウリスマキ、ツァイ・ミンリャン、ペドロ・コスタ、ホン・サンス、鈴⽊清順、塚本晋也、⼩栗康平、諏訪敦彦、濱⼝⻯介といった名だたる作家映画の数々を上映してきた第62回ヒホン国際映画祭のRetueyos コンペティション(⻑編1-3 作⽬の監督作)にノミネートされており、受賞にも期待がかかる。受賞発表は現地時間11/23(⼟)20時(⽇本時間11/24)を予定している。
▽作品情報
『光る川』
華村あすか 葵揚
有⼭実俊 / ⾜⽴智充 ⼭⽥キヌヲ/ 髙橋雄祐 松岡⿓平
堀部圭亮 根岸季⾐ 渡辺 哲
安⽥ 顕
脚本・監督︓⾦⼦雅和
⾳楽︓⾼⽊正勝 共同脚本︓吉村元希 美術監督︓部⾕京⼦ 撮影︓⼭⽥達也 ⾳響︓⻩永昌 OP アニメーション︓⾼橋昂
也
原作︓松⽥悠⼋(「⻑良川 スタンドバイミー⼀九五〇」より)
製作︓⻑良川スタンドバイミーの会 制作プロダクション︓プロジェクト ドーン
配給︓カルチュア・パブリッシャーズ
公式サイト︓culture-pub.jp/hikarukawa/ 公式X︓@re_river_movie
(C)⻑良川スタンドバイミーの会
助成︓ ⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(映画創造活動⽀援事業) 独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会
【2024年/⽇本/カラー/1.85︓1/5.1ch /DCP/108分】
2025年3⽉ ユーロスペース他全国公開